秋田県産業技術センター(秋田市、鎌田悟所長)は本年度、経済産業省が主導して開発を進めている国産初の鋳型積層造形用3Dプリンターを全国で初めて導入する。複雑な形状の鋳型を従来より高効率・低コストで製作できることから、鎌田所長は「新製品開発に取り組む県内企業に活用してほしい」と話している。

鋳型は、鋳物を鋳造する際に溶かした金属を流し込む型。自動車や一般機械など幅広い分野の金属製品の製造に使われている。従来は、金属製品の設計データを基に木型を作り、粘結剤(バインダー)を含む砂で覆って型を取り製作していた。複雑な形状になると、複数の木型を組み合わせて製作しなければならず、コストや日数がかかり、寸法の精度が低下しやすい短所があった。

新たに導入するプリンターは、インクジェットノズルから射出する粘結剤で砂を1層ずつ固め、積層して鋳型を製作する。木型製作などの工程が不要となり、複雑な形状でも一体造形が可能なことから、製作期間は従来の1〜2カ月から1日程度に短縮。寸法精度を向上させ、製作コストを大幅に削減できると期待される。

県産業技術センターは3月、公設試験研究機関の機器導入を支援する経産省の補助金交付事業に応募。県の戦略分野である医療機器の試作開発用として、経産省が開発を進めるプリンターを来年2月に導入することが決まった。費用約4400万円は国の全額補助。

鋳型3Dプリンター導入へ 県産業技術センター
鋳型3Dプリンター導入へ 県産業技術センター